ワーキングプア

newmoonakiko2008-07-08

働いても働いても豊かになれない貧困層が増えている。が、そんな社会構造の中で小林多喜二の「蟹工船」が若者に読まれているという。東京駅近くの丸善では、蟹工船コーナーがある。小田原にはたぶんない。

一方、映画の世界では、日本で初めての公害問題といわれる足尾銅山事件をテーマにした「赤貧洗うがごとく」の自主上演が各地で開かれている。田中正造の一生。この映画もたぶん何十年の前のものである。

格差や矛盾は自ら変えていかなくてはいけないという示唆を含んでいるのだとは思う。しかし、現代社会は「生きる」という根源的なエネルギーを奪った。これは、為政者の企みなのかどうか、資本家のくわだてなのかどうか、あるいは、情報化社会の結末なのかどうか、わからない。

蟹工船」や「赤貧洗うがごとく」の人気?を喜べない私がいるばかりだ。