土が泣いている

文部科学省の発表によれば、年間5ミリ・シーベルト以上のすべての地域を対象にすると、撤去しなくてはならない土は約2800万立方メートル、なんと東京ドーム23杯分に相当で対象になる地域は福島県の約13%に及ぶそうだ。
ちなみに厚さ1cmの土ができるのになんと数千年、数万年の歳月がかかるといわれている。私たちは、この膨大な時間を無にしてしまった。

しかも、人間のいのちを支える表土5センチを無残にしてしまうとはね。罪深いことだ。

ところで、国は除染の方法として、物理的に削る方法しか目が向いていないが、もっと違う技術の模索もあってよいのではないか飯館村では放射能物質を分解する(学術的にどういうのかわからないが)微生物を発見した金沢大学の田崎和江先生が入っているし、比嘉照夫教授の門下生、新谷正樹先生も飯館村でEMの実証実験を行い、2ケ月で土壌の放射性セシウムを4分の1まで減らしている。ただし、EMを播いたところと播かなかったところの差があまり見られなかった。じゃ、EM播いたところと遠く離れたところとを比較すればと素人は思うが、それは同じ条件の土壌ではないから比較にならない。EMを扱う人にとっては、このような現象は多々あって、「やっぱりね」で終わるのだが、学問の世界ではそうはいかない。ここで、効く効かない論争が始まるのだが、ともかく半減期が30年のところ、2ケ月で4分の1に減ったのだったら文句ないのでは。

しかし、EMとボカシを播いた土壌で栽培したブルーベリーは、なにもしなかった土壌で栽培したものよりも半分しか放射性セシウムの検出がなかったのは、ブルーベリー、あなたは何かを知ってるね、だ。ともかく、飯館村は2万ベクレルととてつもなく高い。それが、5千ベクレルに下がり、そこで採れた果実が200ベクレル程度に納まっている。よいニュースではないか。

農家が大事に大事に耕し育ててきた土を外科手術をするばかりが脳ではないのではと思う。
土だって生きてるんだ!