[食]魚屋の朝ごはん

newmoonakiko2008-05-27

「最近、鰯が少ないね」「鰯は、新鮮なものじゃなくてはだめだよね」。小田原のおばちゃんの会話を耳にすると、この街は、港町であることを思い出す。スーパーで魚を買っている方には小田原駅から一駅いけば、港があって毎朝市場が開かれていることも知らないかもしれない。

今から、40年前、東京から小田原木工製品の会社に勤めていた父が、魚市場の親友にもらったという鰤をうれしそうに下げて帰ってきた姿を思い出す。小田原は魚がおいしい街という刷り込みは、そのころからあるのだが、残念ながら小田原の漁獲高は減るばかりだ。小田原の海をふたたび魚の宝庫とするためには、森から作り直さなくてはならない。

小田原の自然再生は植林とか、生易しい方法では間に合わないと言っていたのが、加藤市長。さすがに第1次産業経験者だと思ったものだ。


しかし、小さな魚屋はそれなりに頑張っていて、ことに私の一押しは、小田原駅西口の「魚新」。店の外でおじいさんが開く鯵や鰯が、我が家の夕飯のおかずになった。昨日、10時ごろ、たまたま訪ねたら、仕入れた魚のさばきが終わり、ちょうど朝ごはんだった。

目刺に鮭のカマ。お漬物にお味噌汁。そしてご飯。自給率100%。栄養価も百点満点。83歳のおばあさんの魚さばきも確かなものだ。