[食]おせち料理

newmoonakiko2009-01-01

小田原は、雲にひとつない青空の下、1年をスタートした。暖かく、さんさんと光溢れた元日。ありがたいことだ。
しかし、ニュースでは、日比谷公園の「年越し派遣村」に何人集まったとかをやっている。ボランティアに馳せ参じたという女性がインタビューに答えて、「おせち料理を食べてる場合じゃないと思って、やってきた」という。

イスラエルによるパレスチナ自治区ガザの空爆に抗議する集会も行われている。ヒロシマナガサキと同じ暴挙が現実に起こっているのだ、確かに正月どころじゃない。

こういう時におせちに何を食べたかなんて書けないと思うのが普通だ。しかし、あえて書きたい。ムソーおせち料理「祝セット」は、合成保存料、合成着色料、化学調味料を使用していない。食材はほぼ国産。3人分を4人で分けて残りものはなし。ただし、出雲の蒲鉾と伊達巻は、小田原産にしっかり慣れ親しんだ舌には合わなかった。お煮しめの材料は、すべて小田原産だ。八百屋で買ったのは、雑煮用の三つ葉だけ。

写真の左上にあるのは、和歌山県泉南市から届いたあぶり鯖。鯖の燻製だ。若い友人が、祖父から技を受け継いで、3日間かけて作ってくれた。彼の地方では、この鯖を一人1本3が日かけて食べるのだそうだ。我が家では、4人で1本をつついたのだが、脂が乗って、箸がすすむ。雑煮ではなくて、ご飯が食べたい。たぶん、日本酒の肴にもびったりなのだろう。

小田原独特のお正月料理があるのだろか。祖父の代から小田原に住んでいたのだが、孫には伝わっていない。海あり山ありで、いわゆる伝統的なおせち料理の材料が間に合ってしまったのかもしれない。なんで、お正月にそんなもの食べるのというものが、地域にひとつはあるのだが、それがないのは、よいのか悪いのかわからない。地域にはなくても、家庭にはあるのかも。

「おせちという小さな重箱のニッポンをしつかり食べて、火急に備えよ」。
明日からは、また粗食に戻る。