変わらない

議員の賛否の公開を求める陳情。28日に行われた議会運営委員会で4対3で否決されたそうだ。議会は市民の民意と利益を反映する窓口と思うが、この判断は不可解。反対議員の理由としては、すでにインターネットなどで公開されているのだから、これ以上公開する必要があるのかというものだという。すでに公開しているのだから、HPや議会だよりで公開してもいいのではという市民の常識が通らない。2市8町で公開に向けて動いていないのは小田原だけとは情けない。

地方分権、市民が主人公とは、実は、地方議員の時代ということなのだが、そこのところがご理解いただけないのが、残念なところだ。小田原だけではないと思うが、議員の役目は地域の世話役や相談役、それに行政の監視や批判といった役目で終わっている。本当にそれでいいのか?それは、市民の意見を代表していないからである。したがって政策で行政と渡り合うことがない。ゆえに市民に説明責任もないなのである。それは、議員を「私」のために使いパシリにしてきた市民が悪い。よくも悪くも、議会は市民の鏡である。そもそも、地方議会に与党と野党があるほうが異常だ。

小田原市では、市民自治憲法ともいうべき「自治基本条例」の制定に向けて、検討が始まる。質を高める議会改革や住民投票のルールも必要だ。18歳以上、在日外国人の参画なども、テーブルの上にあげたい。首長多選禁止なども当然含まれるだろう。いずれも、自治体運営をルール化して透明で開かれた地方政府をつくるためである。議会が自ら変革できないのであれば、まちのルールを決める中で市民が変えるしかない。

議員も議会で審議するだけではなく、制定の過程に加わって欲しい。なによりも、夢のある小田原への第一歩になる条例づくりなのだから。