未来の食卓

「こどもたちの健康を守るために給食はすべてオーガニックにする」。「未来の食卓」は、南フランスの小さな村の村長の英断をめぐるドキュメンタリー映画だ。フランスでは、大変な反響だったという。日本でも8月から一般公開される。ちょっと先に試写をさせてもらった。映画の冒頭にでてくるユネスコの会議。専門家たちが、添加物などの食品の危険とそれを食べる子たちの身体への影響を述べるのだが、ではどうすればいいのか?食の問題は、企業責任とか自己責任とか言っている場合ではなく、すでに政策として解決していかなくてはならないことが理解できる。因果関係や検証を待っていると手遅れになる。そういう危機感が、日本の教育界や政治家にないことが不思議だ。環境ホルモンの問題も、いつのまにか忘れられている。

“生産者のための95億ユーロの補助金を、フランスで支給されている年間27億の給食費にあててみたら、給食1食の単価が今の倍以上になり、農家は補助金ではない安定した収入を得られるでしょう”

この提案、悪くない。

ところで、東京都では、霊園の不足から土葬にして木を植える取り組みをしたいが、どのくらいで骨が土に返るか資料がなく困惑しているという。日本人の食品添加物摂取量は、ひとり年間約3kgで世界でもトップクラス。保存料や防腐剤などで、土葬にしても腐らないのだと聞いたことがある。ちなみに焼いた骨を木綿の袋に入れて土に返すのだそうだが。

土から生まれ土に返らない私って何?

配給するアップルリングは、映画の公開とともに給食をオーガニックにする運動をしたいという。公開の折には、ぜひ、見てください。
http://www.cinemacafe.net/movies/cgi/22291/