[食]生ごみ先生しゃべくる・ほえる・うたう

生ごみ先生こと吉田俊道さんが、雷をお供に小田原へ。参加者が少なくなるだろうと心配する私を尻目に「大丈夫。大丈夫。チケット持ってればきてくれるよ」。「あのう、売ってないの。参加費は当日支払うことになってる」。これには、強気の吉田さんも絶句。雨足は弱まらない。

そんな中でも約100人が参加して、「生ごみは宝だ!目からウロコのお話」が始まる。野菜の皮や芯にこそ、ミネラルやビタミン、微量栄養素が詰まっている。その生ごみを土に還すとパワーあふれる野菜ができるのは、いのちが土をめぐって循環しているから。その野菜を食べると人も元気になる。よくよく考えれば当たり前の話なのだが、土の中の菌ちゃん=微生物の様子などを長崎弁で語る、その語り口が、子どもから中高年の男性までの心を虜にしてしまうのだから、吉田さんの「伝える力」は並ではない。

定番の菌ちゃんの話にプラスして、強力なネオノコチロイド系農薬が使われた減農薬野菜の危険、人間に一番大切な栄養が抜けている食産業がつくる食べもの。栄養吸収を阻害するリン酸塩の怖さなどなど。安さの裏側にある食の危険を教えてくれた。知らない人にとっては、まさに目からウロコだったろう。もっと多くの人たちに聞いてもらいたかったが、豪雨の中でも出かけてくださった100人の人から人へと伝わっていくと思う。

大地としっかりつながる食育。それは、幼児期にしなくては間に合わない。今日は、日野市立第七幼稚園で幼稚園児相手にワークショップ。子どもが家からもってきた生ごみを菌ちゃんが食べやすいようにちぎったり、踏んだり。福祉施設で仕込んだボカシをまぶして、土に還した。3日したら、シートをあけてみようね。どうなってるかな?
今までお腹が空いていた菌ちゃん、よろこんで食べるよ。それでね、30分ごとに赤ちゃんを産むんだよ。どんどん増えてね、おしくらまんじゅするから熱くなるんだよ。それにね、息苦しくなるからね、空気を入れてあげてね。実にわかりやすい。子どもたちは、目をキラキラさせて聞いていた。

そして、今晩は名古屋ですって。家に帰ると寡黙になるんだそうだが、とにかく伝えたいことが溢れて黙っている場合じゃないという、タフな方です。