小田原市長選挙

前回の投票率53.93パーセント、今回は41.87パーセントと大きく下回った。有権者数は、15万9426人だから、
6万6752人しか投票に行かなかったことになる。ほぼ、10万人は市長選挙など関係ないんだろうか?市長に再選された加藤さんは、4万1818を獲得。全投票数の62パーセントに支持されたことになる。4年前は、明確な継続か改革かの論点があったが、今回はビジョンよりも、「現状維持。決断と実行が欠けている」と加藤市政が批判された。いかに期待が大きかったかともいえる。チェンジを実行しようとも、行政の調整、市民との調整、なかなか前に進めないことも多かったように見える。それを老獪な政治力で突破するというのが、相手候補の主張だったが、昔のやり方で解決できるほど単純ではない。地域政党減税日本」の推薦を受け、人口30万の実現や市民税10%減税を掲げ「活力ある小田原」を訴えたが、それは無理でしょという小田原市民の良識が勝ったように見える。応援にきた河村たかし名古屋市長は、持論を述べて帰っていったというが、別に小田原の将来に責任を持つ政治家とも思えない。加藤市長のいう市民の主役の小田原へ、が支持されたということだろう。小田原評定と揶揄されることもあるが、そもそも民主主義はめんどうなものなのだ。どの人も活かす、譲りあう、そして伝統や先人の知恵を重んじ、少しづつ変化させていく。加藤市長は、まだ48歳だが、稀に見る忍耐のできる人である。収入減のなかで、福祉や医療、教育の分野の予算を増やし、借金も減らしてきた。出るを減じて、必要なものだけにお金をかけてきたということだろう。チェンジは実は地味なことの積み重ねにある。問題が複雑になると強いリーダーが欲しくなるが、「我慢のしどき」という選挙だった。忍耐強く、まちを変えていきたいものだ。