梅の花ほころぶ

newmoonakiko2006-02-22


小田原城の梅が満開となった。寒さが厳しかっただけにことのほか今年の梅の開花は待ちどおしかった。
梅一輪いちりんほどの暖かさ
芭蕉の高弟、服部嵐雪の作だが、冬から春にかけての時の移ろいを見事に表して、これ以上どうすればいいのという句である。

喜びにつけ悲しみにつけ、私はこの梅の咲くお城の道を歩く。秋から冬へ、幾夜の闇の中でたくさんの涙を流した。その涙が一輪の梅に姿を変えて私の前に現れる。今年はあんまり泣かなかったね。もう、5年になるもの。
粛々と土に還りし春の夢
春になると夫の命日がめぐってくる。