ベランダから眺める柿の木

newmoonakiko2006-04-04

住まいの前に柿の木がある。引っ越してから1年あまり。洗濯物を干したり取り込んだり、ベランダから柿の木とおしゃべりしてきた。最後の実を鳥に、葉を土に、私に広い空を与え、清々しいばかりの柿の木。
「知っていたよ、小さい命が芽生えていたこと」
「あらぁ、そうですか」
時に男になったり女になったり。柔らかな若葉を抱えて、ぐんぐん伸びる古い柿の木。すべてを棄てることから始まる再生の物語だと勝手に思い、眺めて、楽しんでいる。