[食]私も好きな食品添加物

newmoonakiko2006-04-03

食品添加物の元トップセールスマン安部司さんが書いた「食品の裏側」(東洋経済新報社)。読みました。この手の本はたくさん出版されて、私も何冊か読んでいる。なかでも、小若順一さんが代表をつとめる食品と暮らし安全基金などは、ひとつひとつの加工食品を厳しく追及している。我が家にも、安全基金作成「危ない添加物」の表があるはず。難しい化学物質の名前がずらりと並んだものが。安部さんの本は、実にわかりやすい。あなた方が食べているのはこんなものなんですよと怖くて難しい話を軽いタッチで書かれているのがいい。家族には食べさせたくないと思っていたら、なんだもうすでに食べていたーというのがリアル。暴露本に終わらないのは、未来にまで目が届いているところか。この人のお話もとても面白いらしい。
しかし、知識は十分にあるが、時折り、私は分裂した行動に走る。「なんか買うものない?」という息子におずおずと申し出た。「赤い●●●を」。「鰹だしがきいたうまいつゆ」これこそ、安部さんがいう「白い粉」だ。息子たちが小さい頃は、母という自覚があったからか、インスタント食品は極力避けていた、と思う。
しかし、哀しいかなインスタントラーメンと共に育った私。便利さ、美味しさ、安さ、3拍子の魅力。途中で添加物というシロモノを知って、できるなら避けようとしたことはした。ところが、私とふたまわリも歳が違う夫は、添加物というものが何であるか理解できず、ただその美味しさを素直に堪能していた。それは私の母も同じ。若い母親が手作りの食べ物で子供を育てようとするのに、インスタント食品大好きなおじいさん(うちの場合は夫)やおばあさんが邪魔をするという構図。結構、こんなことは今でも世間にあるのではないか。
でも、もういいか。この美味しさは、おばあさんの年1回のお楽しみ。息子に表示の見方を教えて、「つゆは全部飲まない方がいいよ」と忠告しようとしたら、彼はもう飲んでいた。