[食]筍・たけのこ・竹の子

newmoonakiko2006-04-10

仕事場の隣のお豆腐やさんは、知る人ぞ知るお豆腐やさんだ。京都から箱根に修学旅行にやってきた中学生までもが、ここだけしかないガンモを買いに来るという。
ここの女主人のシナコさんは霊感が強いらしく、私はひそやかに小田原女ヒーラーと呼んでいる。シナコさんは夫のことを市井の先生と慕ってくれていたそうで、恐れ多くもと、妻の私は感じ入った。街で夫の仲良しが誰かなんて、亡くなるまで興味もなかったし、どういう会話をしているのか知らなかった。シナコさんは夫が亡くなってから、夫がああ言ったこう言ったと私に教えてくれている。しかも、私の顔を一目見ただけで、だいたいのことはお見通しだ。夫の女友達は手ごわい。
シナコさんの手づくりのガンモに筍の入りが登場した。今年は、土の温度が上がらず去年よりも
遅いお出ましだそうだ。この筍の生まれは、我が家の裏手、香林寺の竹やぶ。笹の葉に覆われた土の中から、ほっこりと顔を出したもの。実にやわらかく、おいしい。そうそう、仏前に供えなければ。食べ物の恨みは、あの世でも同じかもしれないものね。

筍入りガンモは、お醤油を少し付けて食べます!勿論、揚げたてが一番。