[俳句]90歳の美女

newmoonakiko2006-06-12

山田三千子さんは、箱根宮の下古美術店「山田屋」さんの女主人である。俳句の結社「柚子の会」最高齢の会員でもある。先月90歳!卒寿を迎えられた。いまでも、月1回の句会にひとりバスでお通いになり、句会を取り仕切っていただいている。少し足がご不自由であるが、すっきり伸びた背筋、シミひとつない肌、明晰な頭脳。「俳句を続けると、三千子さんのように歳がとれるのかしら?」と先生に伺ったら、「そうですよ。あなたは、90歳になるまで後何年あるの?」と言われてしまった。途方もない年月だなぁ。しかし、三千子さんに限らず、平均年齢75歳の俳句の先輩たちは、本当に美しく歳を重ねていられる。あやかりたい、いや見習いたいものだ。

今月の句
夕焼けを持ってきたよと手を広げ
折りたたみこの夕焼けを握りしむ
天道虫背の暗号は読み解けず

わけもなく人傷つけて梅雨となる

1句目は、大層誉められた。4句目は、市民病院ギャラリィーに選句された。私自身は、天道虫の句が好き。天道虫はミステリアスな虫だ。

写真は、三千子さんから卒寿のお祝いに頂戴した特注・有田焼のティーカップ。皆さんには藤の模様にしたが、若く勢いのあるあなたにはあやめをと言われた。若く勢いがある?三千子さん、ありがとう。