[教育]やおやさんって何?

newmoonakiko2006-08-29

おもちゃを売っているのはおもちゃやさん。本を売っているのは本屋さん。では、ダイコン、ニンジンを売っている店はなんだ?・・・答えが出ない。この地域の人たちは、みな例えば小田百(小田原百貨店)で、お野菜もお魚もお酒もとトイレットペーパーも何もかも買う。だから、「ダイコンはどこで買うの」と聞かれて、「やおや」と答える子どもは少ない。「やおや」を知らないから、「やおや」をイメージできない。「やおや」をイメージできないと、「やおや」というひらがなを覚えることが難しい。まして、「やおや」を「八百屋」と書くなんて。すでに「八百屋」と書く「やおや」は死語かもしれない。
もうひとつ、「かげ」という言葉。「かげふみおに」をした子どもであれば、「かげ」がどの方向にできるか体験的に知っていて、「影」について頭で理解しなくてもわかる。ところが、遊ぶ広場のない都会の子どもは、自分の影が太陽の光とどういう関係でできるかがわからない。大人になれば勿論わかるだろう。しかし、太陽の反対側にできる「影」を知らないと、もう少し高度な象徴としての「影」という言葉を使いこなすことができるのは、そうとう先の話となるだろうことは想像できる。
子どもの国語力の低下が言われているが、社会のしくみが単純になれば「ことば」の数は減っていき、多様な遊びが子どもから失われると、「ことば」の奥深い意味が失われていく。これは、単純に読書では与えられないものだと思う。
だから、どうして、というわけでもないが。そんなことを今日教室で考えただけ。
教室の机の落書き、いや彫り書き。誰が彫ったのかな?まぁ、可愛いから許そう。