お酒屋さんの苦境

newmoonakiko2006-09-02

私の暮らす街には2軒のお酒屋さん(おさかやさん)がある。1軒は、主人がお世話になった酒屋で、ここのおかみさんとは大の仲良しだった。酒の銘柄をとやかくいう酒飲みの客はいいような悪いような、という感じもあったかもしれないが、亡くなったと報告したら、涙ぐんでくれた。「お酒、いっぱい飲んだからねぇ」と酒屋に言われるのもおかしなものだが。その酒屋も2代目となり、酒専門店というより安売り量販店と装いを変え、昔を知る地元の人間にとっては、少し寂しいような気分を味あったものだ。それから、目と鼻の先に大型スーパーができ、お酒も並ぶようになった。大丈夫かなぁ。数えるほどしかない商店の要なのに。
昨日、酒類販売の地域規制が撤廃され、酒の販売が自由になったという。今日、新聞のチラシに写真のようなチラシが入ってきた。缶ビール1本、お米1Kgから配達する!?坂が多いこの街では、確かに買い物が不便な人も多い。昔の御用聞きが復活したら、喜ぶ人も多いかもしれない。お米と味噌と酒と玉子とついでに酒のツマミ、(近くにある魚屋さんの刺身がいいな)も配達してくれたらいいなぁ。気心がしれている酒屋さんなら、安心だ。娘婿に店をまかせ、なんにもすることがないとぼやいていた、おじいさん、もしかしたら、あなたの出番かも。
缶ビール1本を注文した勇気ある住民がいたか、いつか、こっそり聞いてみたい。