[食]梅干の話

newmoonakiko2006-10-04

「梅干、ありますか」。えぇ、ここは喫茶店ですよ。梅干はないだろう、と思ったのは素人。喫茶店「豆の樹」では、自家製梅干を売っている。小田原の駅前には老舗の梅干屋さんが軒を並べ、人それぞれ好みにあった梅干を販売している。私も、友人から●●屋の減塩梅干小粒とか、しっかりご指名をもらう。一口に梅干といっても、いろいろなのである。漬け方、塩加減、干し加減、梅の種類・・。値段もお手ごろから、1個1個包装紙に包まった高級品まで様々だ。保存食でありながら防腐剤や、自然食でありながら着色料が使われているものもあるのだから、驚くばかりだ。
その梅干屋通りを越して、喫茶店で売られている梅干を買いにくるお客さんがいるというもの、面白い。この梅干、商品としては形になってはいない。1回お客さんに出したら、結構評判がよかったという感じで、店内でも売ろうということか。しかし、ここ喫茶店でフランス料理が専門だもの。梅干とは意外。もっとも、梅干に過剰な包装もいらないか。
我が家には母が漬けた梅干の甕がいくつもあった。20年ものや30年ものもあったらしい。とても食べきれず、その処分に困った。梅干作りは母の代で終わりで、私は美味しそうな梅干のおすそわけにあずかっている。まさか、「豆の樹」の自家製梅干が人気があるとは、梅干大メーカーさんも気づいていまい。