犬に銅門(あかがね門)がよく似合う

newmoonakiko2006-11-09

私はまったく知らなかったのだが、夕暮れ近い小田原城銅門近くの芝生に三々五々犬が集まって、お犬様城下町サミット(そんなわけないか)が開かれている。どの犬も穏やかで、争ってほえることもしない。大型犬もお座敷犬も、スキンシップを楽しむ。実に平和的だ。きっと、どの犬も飼い主にしっかりしつけされ、可愛がられているのであろう。私はしばし、ここで展開される犬の様子に魅入ってしまった。動物はたしかに何かを人間に教えてくれる存在なのだな。昔、どこからともなく母親の腕に抱かれた赤ちゃんが集まり、なんとなく友達になり、ゆるい連帯が生まれたことがあった。犬と人間の赤ちゃんと同じに語るのもどうかと思うが、飼い主たちにもそんな雰囲気がある。
「ここに来て、犬を遊ばせていると、だんなや嫁姑の愚痴なんて忘れちゃう」という。しつけの行き届いたいい子犬がいるのだけれど、あなたも飼わない?と進められて、心が大きく動いた。こういう心境は我ながら青天の霹靂である。家に帰って、息子に相談したら、「留守ばかりしているあなたには無理です!」と冷たく、言い渡された。去年あたりまでは、自分が犬を飼いたいと駄々をこねていたのに。いたしかたない。月に一辺ぐらい、小田原城まで散歩して、たくさんの犬を眺めようか。