[食]食糧危機がやってくる?

newmoonakiko2007-01-13

9・11テロ事件以降、世界の状況は一変した。ことにアメリカの環境問題についての関心は一層低くなり、二酸化炭素の削減などと言う話は忘れたらしい。しかし、地球温暖化による影響は、アメリカのとうもろこし、小麦、大豆畑を直撃している。気温が1度上昇すると、穀物の収穫量は1割が減ると言う。その上、とうもろこしや、さとうきびは、食糧にするよりもエネルギーにする方が、手っ取り早くお金になり、アメリカ内部での食糧争奪が始まっているという。でも、私には、ピンとはこない。が、台所をあずかる主婦は、砂糖の値段が上がった、卵が10個入りではなく6個入りで値段が上がった、豚肉が高くなった等々、よくよく観察していけば、スーパーでも生鮮食品の売り場面積は少なくなっている。牛も豚も鶏も、穀物飼料が値上がりすれば、当然小売価格にも影響する。畜産だけでなく、養殖魚も同じだ。一方、13億人の食糧を確保しなくてはならない中国は、地下水の枯渇が問題になっているという。今までは農業に使われていた水が工業にまわされて、深刻な水問題が発生している。中国から食べ物をいつまでも輸入できるとは思えない。環境問題とは食糧の問題なのだということをつい忘れているけれど。そういえば、「まだ、環境雑誌なんて作ってるの?」と言われたなぁ。いいけど。
「だから・・今から日本の農業が変る時なんですよ。米を作ったら、麦を作り、大豆を作る。後継者がいないなんて深刻にならないで、団塊の世代でもなんでも、耕やしてもらう。金になるとなれば、必ず企業も参入するから、それでもいい。放置されている遊休地を農地に変えることが大事だ」(ここから、痛烈な農政批判があるのだが・・省略)「夕張市も、国や道の補助金に頼らず、市民で安全な食糧を作り、自給自足から始めればいい」(これから、これまた厳しい行政批判・・省略)「人間の身体は、社会の矛盾の到着駅だ。今、起こっているさまざまな事件は、精神論ではかたずかない。人間をめぐる環境の汚染の結果」などなど。今日行われた三重県鈴鹿市での比嘉照夫講演会での比嘉語録。有用な微生物がもつ、抗酸化作用、非イオン化、重力波などを見極めた先生の話は、とてつもなく奥が深い。が、何回聞いても愉快で気持ちが明るくなる。

名古屋までの新幹線で読んだ「地球環境 危機からの脱出 科学技術が人類を救う」レスター・ブラウンさんらの新幹線誕生40年記念「持続可能な社会をいかにつくるか」のシンポジウムの記録。科学技術だけではなく、微生物も地球を救う。