[食]おむすびが恐い?

newmoonakiko2007-01-16

今日のお昼は、移動中のJR車内。東海道線とはいえ、湘南を走る通勤電車。お弁当を開く人は少ない。しかし、私はどこでも旅気分。平塚から見える富士山を眺めながら、おむすび弁当を食べる。
ほぼ、10年間、野球少年の息子たちの試合や練習につきあい、おむすびをどれほど結んだことか。お当番のお母さんたちで、子どもたちのおむすびをまとめて作ろうという話になった時だ。あるお母さんが、「誰が作ったかわからないおむすびを食べたくないわ」とささやいた。当然ながら、その場の空気は凍りついた。今、考えても、あの発言はなんだろうと思う。ちょうど、バラエティに富んだおむすびがコンビ二に並んだ頃の話。子どもたちも、親のおむすびよりコンビ二のおむすびの方が美味しいと言っていた。私も、息子から「コンビ二のおむすびを買って!」とお願いされる始末だった。母親のおむすび危うし。しかし、大人が、コンビニのおむすびの方が、手間もかからず、食中毒の心配もなく、人情もからまず・・分からないでもないが、人間関係からいえば、非常に厳しく、寂しい関係しかなかったと言える。
「おむすび」は、天地、万物を産みだす霊妙な力からという意味の「産霊」(むすひ)に由来するという。人の手には、霊的な力があると昔の人は考えたらしい。人の手で、結ばれたおむすびを拒否する、そんな母親に出会った頃から、子どもの凶悪な犯罪や親殺し、子殺しが増えた気がするのは、偶然だろうか。
時折り、おむすびを買って「私のおむすびの方が何倍もおいしい」と自己満足に浸り、自分の人間らしさを確認している。