[教育]どうしてるの?教育費

newmoonakiko2007-01-18

長年、教育現場に近いところにいて思うのだが、子どもの教育費の高さには驚かされる。よくぞ、子どもを持つ親は、がんばっているものだと思う。少子化となれば、子ども一人にかける税金は多くなり、十分な教育環境が整えられるかと誰でも思う。しかし、頭数で計算されると学校予算は少なくなる。義務教育の現場のお金のなさは目をおおうばかり。「総合的な時間」に対しても、予算はないのではないか。サブの先生雇う予算も限られて、ボランティアに頼るしかない。息子たちの通った中学校には暖房もなかった。
さらに高等教育に対する国の施策はないに等しい。国民金融公庫の調査によれば、子どもの一人に当たり、収入の35パーセントを学費にまわしているという。その上、塾や予備校の負担は想像を絶する金額だ。例えば、大学受験のための予備校は、1教科当たり1ケ月10万、1年120万円の支出になるところがざらだ。来年の受験のために年間80万円、一括払いの予備校に行きたいという高校2年生の母親の相談に私は、ため息をついた。80万かけて、希望の大学に入る保証はない。しかも、この講座はサテライトで、映像を見て講義を聴くスタイル。小田原は、首都圏から離れているので、交通費をかけるよりは安いという。もし、浪人すれば、予備校代は軽く100万は越える。入れば入ったで、私学なら4年間で1000万円近いお金がとんでいく。子どもをだしにお金を吸い取るしくみのように思えないか。世界では、高等教育を無料化する方向に制度を整えようと条約がつくられているのだが、先進国の中で日本だけが批准していない。本気で優秀な人材を育てようと思っているのだろうか?公教育は、廃頽し、学習は塾にまかせ、塾は産業化し、受験はお金で解決できるしくみになった。しかも、子どもは大学は出たものの、その先にあるのは何か?
よく、この現状に甘んじ、文句も言わずにお父さんは働き、お母さんも働いているものだと思う。なんだか、切なくなる。

高等教育に対する個人負担の割合 日本がダントツに高い