歴史への参加と更新

newmoonakiko2007-04-16

(仮)城下町ホールの市民への説明会が始まった。明日から27日まで、6回開かれる。何回か市の説明会へ出席したが、行政職員の緊張ぶりには驚くものがある。絶対余計なことは話さない、言うべきことだけ言う。公務員の鑑というのであろうか。上意下達というのとも違う、ちょっと馴染みのない雰囲気なのだ。
(仮)城下町ホールについては、その欠陥、財政、歴史を尊重しない建設位置など問題は山ほどある。すべては、市民の公式な答申を守らない行政の判断ミスとしかいいようがない。しかし、責任追及よりも、よりよい文化創造の拠点を作りたいーその見直しの署名は3万5千にも達している。それは、小田原市民だけではなく、全国にも支援の輪を広げている。
昨夜は、市民主催の学習会があった。講師は、東京からわざわざ来ていただいた前進座の演出家と小田原在住の劇団四季の関係者だった。「演劇人を侮辱する」設計とは。小田原市民として胸が痛い。その時、こまつ座を主宰する劇作家井上ひさしさんからの手紙が紹介された。「小田原という歴史的都市の蓄積をこわざずに、しかし21世紀の都市としてわたしたち今生きている市民の創造性をどう発揮するかーひっくるめて「歴史への参加と歴史への更新」、その意識が皆無」という手厳しい批判に慄然とした。たかだかホールの問題ではない。私たちは、ひとりひとり歴史への参加と歴史への更新を行っている、その真っ只中にいるのだ。見えない感性と創造性を見えるものへ表現できる100年に1回のチャンスなのだ。ここで黙っていることはできない。

写真は、井上ひさしさんの手紙。井上さんの母上は、小田原前川の出身である。


小田原のまちづくりと市民ホールを考える会 
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