[食]スイカで分数

newmoonakiko2007-07-25

雨が降ってもいいが、最後の仕上げにはお日様がどうしても必要だ、とスイカ栽培農家の鈴木誠さんが話していた。鈴木さんを悩ませたのは、スイカ畑に降った1日300ミリという驚異的な雨だった。韓国の視察団のみなさんにお土産にと、畑のスイカを所望したが、「甘みがのっていないから、あげたいけれど、あげられない」と言われた。さすが、プロだ。
今日は、三浦の小玉スイカを手に入れた。大きなスイカを買った最後は、いつだろう?子どもの頃、スイカを半分に割り、くり抜いて、氷を入れ砂糖をかけて食べた。スイカを食べない夏なんて、それは夏ではなかった。ところが、冷房が普及し、核家族が出現し、海辺で遊ぶ習慣がなくなり(これ、関係ないか)、配達する八百屋さんがなくなり、ついに丸ごとスイカの人気は下降してしまった。哀れ。あんなに愛されていたのに。
今、スーパーには、半分のスイカ、4分の一のスイカ、さらに切り分けられたスイカが並ぶ。お好きな分だけどうぞ、という具合に。皮も取られたデザート用のもある。あ、あれは、スイカですか?まさかと思うが、スイカの原型は丸いということを知らない子どもがいないか、心配だ。
ところで、ここ数週間、教室のお母さんと個人面談を行っていたが、元小学校の先生から、「分数の意味もわからないのに、分数の計算だけできていいのか」と聞かれた。分数の意味というのは、難しいです。たとえば、スイカの半分とメロンの半分を足すと、1になるけれど、この1は、なんの1になるんでしょうね。スイカ半分とスイカ半分でも1。メロン半分とメロン半分でも1。数は、具象から抽象的な思考への第1歩なのだが、分数はさらに集合体である1への認識が必要になる。教えろと言われれば、丸い円を描いて、半分は2つに分けた1つ、○ちゃんの分と先生の分で1枚。4つに分けて、2つ先生もらうと、ほらね、半分になるよ。とか、一応言ってみる。が、小さな子どもは、ポカンとしている。
というように一応説明します。でも、大人になったら分数の意味はわかるでしょ。という私に元先生はポカンとしていた。
たまには、スイカまるごと買ってきて、分数ごっこでもしたらいいね。ようするにみんなで分けるってことだ!もちろん、理不尽な場合もあるさ。