[映画]筆子・その愛〜天使のピアノ〜

newmoonakiko2007-07-29

ただでさえ、泣き虫なので、初めから最後まで泣きました。長崎県大村藩士の娘に生まれ、津田梅子らと留学を果たした才媛で、2人のわが子も障害児という運命にもめげず、知的障害児の自立と教育にささげた石井筆子の生涯を描いた映画。山田火砂子監督の話をラジオで聞き、この映画は見たいと思っていた。山田さんも、障害児の母。「津田梅子や平塚雷鳥らが、日本の新しい女性として広く言われているが、障害児教育に捧げた石井筆子が世に出ないのはおかしいのではないか」と発言していたのを聞いて、この監督の反骨が気に入った。9年前、映画監督のご主人を亡くし、自らメガホンを取って、福祉の先駆者たちを映画化しているという。この映画も、19年度児童福祉文化賞を受賞し、アメリカでも評判らしい。
他の人のために生きる。いわば、献身の人生の美しさが、胸に迫る。キリスト教信仰者の祈り。なにより、霊性ースピリチャルな生き方を貫いた日本人に感銘をうける。筆子を演じる常盤貴子。感情移入はできているが、肉体が拒否しているような感じがある。それは、福祉という言葉の内実に重なるのではないか。障害児を育てる母親の生々しい息づかいは、そう簡単に演じられるものではない。

参議院選挙開票結果を聞いているが、予想通り、自民大敗である。安部総理は続投を表明。「安部か小沢か」といっていたのにね。

写真は、山田火砂子監督。75歳だ。