農薬の怖さ

newmoonakiko2007-08-14

有機農法の農家を取材して、慣行農法から有機農法に転じた動機を聞くと、どの人も間違いなく、自分か家族の農薬被害を上げる。昔から、自家用の野菜には農薬をかけないというのだから、たぶん、農薬のかかった野菜を食べたのではなく、農薬を浴びたことで健康被害を受けたのだろう。防虫暦というのがあって、収穫前何日まで使用してよいとか、実にきめ細かい防虫対策農薬プログラムが組まれているのを知ったのは、10年ぐらい前の話だ。今は、1回の散布に強力な何種類もの成分を混ぜて使用する。農薬の回数が、安全の指標にならないのが、困ったものだ。しかし、人間の体には、すばらしいしくみがあって、口から入ったものは、ちゃんと胃酸で、防御できる。解毒作用を司る肝臓もある。(農業者の疾患は、肝臓病が多いのも、農薬の影響といえるかもしれない)。しかし、呼吸器系から入った農薬は、血液に入り、自律神経を乱し、脳を犯す。これが、農薬の本当の怖さなのだ。ことに有機リン系の農薬は、わずかの量でも視神経を乱す。
空中散布などもってのほかなのだが、今だ実施されている地域もある。また、小田原の城址公園の松枯れ対策にも、有機リン系農薬スミチオンが、使われて、周辺に住んでいるわが友人は、この薬が蒔かれた翌日は、体調を崩す。市役所に連絡しても、相手にしてもらえないと怒っていた。それから、5年以上もたつのにこの農薬散布は改善されてないようで、また新しい被害者が出ているようだ。
食糧の自給率も大事かもしれないが、どんな農法で作られた野菜かということも大事だ。至急、農薬の必要のない農業のあり方を模索して欲しい。そのための補助金なら、よろこんで税金から出します。農薬のかかった野菜は食べませんと、はっきり言わないとわかんないのかしらね。

農業は21世紀の教養。自分で作るから、つべこべ言わずに耕作放棄農地を無料で貸して。ちなみに小田原で自然農法で農業をやりたいという仲間がいるのだが、未だに農地を貸してもらえない。土地をお金に変えることだけを考えているのだろうか。人口は減っていくのだ。耕さなくては、荒地になるばかりだ。農業に参入しなくても、小さい面積でも耕せる人が耕す。そういう小さな農業?を大切にするしかない。なら、自給率なんてすぐに目標値になる。
写真は、すがすがしいトマト。友人の菜園。もちろん、無農薬。