[本]あの戦争は何だったのか?

newmoonakiko2007-09-16

アメリカに問う大東亜戦争の責任」(朝日新書/長谷川煕著)を読む。長谷川煕は、元朝日新聞記者。週刊アエラに食の問題を書いていて、この人いくつぐらいの人かと思っていたが、今回74歳と判明。昭和20年を挟んで、12歳から20歳の多感な少年、青年期にぶっかってしまった大東亜戦争について、どう感じ、どう考えていたか、そして今も考え続けていることを克明に綴っている。帯に書かずには死ねないとあるが、この年代の共通した複雑な、かつどうしても決着をつけねばならないという強烈な想いが伝わる。
10万人が火にまかれて死んだ東京大空襲、20万人が一瞬にして燃え尽きた原子爆弾投下。「原爆によって戦争が終結したのだから、原爆は必要だった」というブッシュ大統領元久防衛大臣の発言が今でもある。しかし、事実はアメリカの科学者の卑劣きわまりない核実験だったことを資料をもとにあぶりだしている。また、日本人の暴力性にも触れている。戦後を生き延びた戦争体験者の多くは、戦争の実態を胸のうちにおさめて、あの世にもって行ってしまったのだろう。封印された日本人の暴力性は、現在でも見えない形で行われていると指摘している。日本人は自らの性癖を乗り越えられないでいるのか。あの戦争はなんだったのか?と問えば、答えは見つからない。しかし、あの戦争に学べば、おのずと答えは出る。

あの戦争は何だったのかを問う、長谷川煕さんと同年代のMさん。男も食べるパフェ。やっぱり、平和が一番だね!