秋のお彼岸

newmoonakiko2007-09-21

秋の彼岸のおはぎ、春はぼたもち。同じものでも、萩と牡丹に引っ掛けて呼び方が違う。しかし、我が家は春も秋もぼたもちだった。ともかく、でかい。母の手いっぱいのぼたもち。それにたっぷりのアンコをつけて、さらに白砂糖をかける。大皿にそれを盛る。お昼から作り始め、夕方食べて、翌朝も食べる。甘いものなど興味のない父までも、満足げに食べるのだ。子ども心に大丈夫かと思ったものだ。何が心配ってこともないのだが。少し、異常じゃないかなぁと。
ところが、連れ合いもまた、彼岸の入りとなると、いそいそともち米と小豆を買いに行き、あたかも泥遊びをしているようにぼたもちを作り始める。これには、仰天した。戦前生まれの食事情に関係あるのか、稲作文化の遺伝子なのか。辛党が一転甘党になる。
いまや、父も母も夫も彼岸の人。あの巨大おはぎを思い出すだけで、お腹がいっぱいになる。で、今年は作らない。友人からいただいた、お上品なおはぎで我慢してね。たぶん、歯軋りしているのではないか。あのおはぎが食べたいと。じゃ、作りに帰っていらっしゃい!