[食］国内産麦うどん

年に１度の主婦業も終わりだ。いつものペースにもどらなきゃ。埼玉産１００％麦使用のうどん。腰のよさとつるんとした食感。久しぶりにうどんらしいうどんを食べた。「うどん」「そば」「中華めん」の原材料である麦も、ほとんどが輸入物になってしまった。麦は、米と同じに「公共」の穀物だったが、食管法の廃止で、いまや国産小麦は滅びる寸前。有名な「さぬきうどん」はほとんど「オーストラリア・ホワイト」というオーストラリアの小麦になっている。国内で栽培するより安くできるオーストラリアの農家にあの歯ごたえの良い小麦の栽培法を伝授したのだ。しかし、ここ数年オーストラリアは干ばつなどの影響で収穫は減少。原油高もあって、小麦の価格は高騰中だ。農家もつぶれ、食品加工産業もつぶれ、飲食店もつぶれる。輸入小麦があれば、高い国内産小麦を買う消費者は少ないだろうが、ないとなれば、多少高くても国内産小麦を買うしかないだろう。ただ、貧しいものは、小麦も食えなくなるのか。「貧乏人は、麦を食え」と言ったのは、池田勇人。あの頃は、今思えばいい時代だった。