お米の備蓄

newmoonakiko2008-06-15

有機農業推進法は1昨年の冬に超党派議員立法で成立。アンチ近代農法であるがゆえに個人的レベルを超えて、国が推し進めることなど予想外の出来事だったが、青い目の国会議員、ツルネンマルテイ参議院議員の奮闘で実現した。法律の内容のほとんどに有機農家の声が反映されているという。

資料を読みながら、一番興味を惹いたのは、日本の農地1ha当たりの農薬の年間使用量は約15kg。OECD(経済協力開発機構)の調査によるもので、加盟国の中で最も多いということだ。これを消費者がよしとしていいのか。世界で一番気候が悪いとも思えないのだが、どうなのだろうか?

別な調査によれば、日本が世界で最も石油を使って農業を行っている国であり、石油高騰のためにハウス栽培が行えなくなり機械のエネルギーを使えなくなれば、食料危機は必至だという。そもそも、化学肥料も農薬も石油から出来ているのだ。分からなくもない。

お米が余っているというのを私は疑いの目で見ている。少なくとも、そう遠い将来、お米は足りなくなるのではないか。食料危機は、石油の高騰や気候変動など複雑に絡みあっている。農家も、農薬や化学肥料に頼る農法では立ち行かなくなる。いつまでもあると思うな親と食だ。

さて、国が本気で備蓄を始めているとは思えない。外食が増えて、家庭でお米を食べる量はたしかに減ったが、それでも一人年間1俵、60kg弱のお米を日本人は食べている。まぎれもない、主食なのだ。国が信頼できないなら、自分で農家と契約して、日本の農と自らの食を守るしかない。やれやれ。