ビタミンCと硝酸態窒素

newmoonakiko2008-07-02

「食農同源」(足立恭一郎著)を読んでいる。足立さんは、京都大学の農学博士であり、農林水産省の元役人。有機農業推進法を実質的に作成した人物だという。有機と慣行(化学肥料と農薬を使う)の農産物の栄養価の違いを調べている中で、この本にめぐりあった。

作物の三大栄養素である、窒素を大量に土に投入したために作物が消化できなくなり、主に茎や葉に溜めてしまう。これが、硝酸態窒素である。硝酸態窒素は単独なら悪さをしないが、これが人間の身体に入り、亜硝酸に化学変化を起こすと、発ガン性物質に変わる。過ぎたるは及ばざるが如し。

ところが、有機栽培された野菜は慣行野菜と比較して、硝酸含有量は少なく、ビタミンCの含有量は逆に多かったという。国は、この事実を認めていないが、やはり有機農産物が本物だといえるのではないか。ガンにはビタミンCというが、食べれば食べるほど病気になる緑黄色野菜となる。EUでは、硝酸態窒素の毒性に気がついて、有機農業に転じるチャンスとしたのだが。

せめて、子どもには有機野菜を食べさせたいものだ。

EM栽培の小松菜。硝酸態窒素の含有量がきわめて少ない。