土の危機

newmoonakiko2008-07-24

地球を覆う土を平均すると深さ1mしかないという。地球は土でできていると信じていたが、これは危ない。今世紀半ばには人口の予想は90億人。この土で養えるかと心配されているが、2020年までは農地は足りると科学者はいう。ところが、すでに農産物の収穫の増加率は低下している。食糧危機は、配分の問題であると思っていたが、実は土がやせ細ったために作物が収穫できない。

その理由は、ただひとつ。土壌の劣化だ。新しい土ができるよりも速いペースで土が失われていく。劣化の原因は多様だが、たとえば、水による浸食、土が川やダムに流出してしまう。地下水を際限なく汲みあげたために土そのものが失われる。大量の化学肥料や農薬で土が病む。耕されない土は、むき出しになり、自然の植生が回復されない。

食糧を輸入してその4割を破棄している日本。罰があたらないほうが、おかしい。では、日本の農地すべてで日本人すべてを養えるかといえば、これも怪しい。欧州連合EU)では、土壌劣化に取り組むために「土壌保護令」を考えているという。しかし、もっとも困難な状況にあるのが、アフリカで、かの地のやせた古い土を回復するための手段は少ない。

豊かで多様な生命がないと土が守れない。豊かな土が、豊かな生命を生み出す。この循環を再生しなくては。私は土を作れない。

いろんな友人から頂く、夏野菜。有機物である生ゴミを大地に返しているのは、いまや常識だ。生きている土から育った野菜に感謝!