[暮らし]廃油石けんで川の浄化

newmoonakiko2008-09-02

愛知県のクリーニング店の経営者から、合成洗剤の危険性の話を聞く。こういう話は、生協関係者か環境問題に熱心な婦人団体のメンバーが講師となるのが一般的だが、ドライ溶剤を含めた合成洗剤の便利さに隠された危険を知るクリーニングのプロが話すと説得力がある。

シャツがまっ白になるのは、蛍光塗料で染めるから。汚れが取れたと錯覚させられてるのじゃ。この蛍光塗料は発ガン性が疑われる。殺菌剤を川の微生物を殺し、様々な添加剤は環境ホルモンとして働く。この情報は、ずーっと前から流していたんだけれども、安くて手軽な合成洗剤の前に敗北。少なくとも、私はそう感じている。消費者運動にはならなかった。どうしてかな、と考えれば、あの大手メーカーの力に屈したということだろうか。政治献金はすごいであろうことは間違いない。まぁ、政治献金があろうがなかろうが、消費者が使わなきゃいいのだ。安いのと便利、きれいには弱い。

しかし、全国の漁業組合女性部の女性たちは、今でも合成洗剤を使っていない。海の資源が枯渇させないための暮らし方を守っているのである。けれども、海から遠く離れた川の上流の人たちが、合成洗剤を使っていたなら、海の汚染を止めることなどできない。たぶん、誰もが合成洗剤の危険は知っているが、人間にも環境にも害のない石けんに変えることができない。「知っている」と「やる」とは別なのだ。

まごまごしていると、国内に石けんを製造する技術がなくなってしまう。廃油石けん作りも細々と民間の手で行われているが、全体から考えたら微々たるものだ。施設で作ってもらい地域で買うしくみができたらいいと思うのだが。子どもは合成洗剤入りの水にメダカを放すと数分後には死ぬことを知っている。でも、お母さんはその合成洗剤で洗濯をしている。愛している母親に子どもは「あなたは間違っている」と言えない。愛している父親に子どもは「そんなもの作んないでよ」と言えないだろう。こうして、「知ってる」が「やらない」大人を再生産していく。

たかだか、石けんだけどね。

EMの講演会に行くと必ず、施設で作るEM廃油石けんを戴く。EM活性液を入れると、粒子が細かい石けんに仕上がる。廃油石けんというと、ワイシャツの襟や袖口、布靴の汚れとりといった使い方だったが、これは手や顔でも洗える。肌荒れ、アトピーの肌にもよいという。