馬子にも衣装？

｢ハミング・バード」の初舞台は、社会福祉センターでの敬老会。歌の出来栄えは別として、フリルのブラウスに黒のロングスカート。メンバーの熟女、なかなかのものではないかな。このブラウス1980円成り、先生がインターネットで調べてきた。もちろん、中国製で、袖が前後ろ反対についていたのもあったが、食べ物の偽造に比べたら罪はない。

ところで、地元のお医者さんである山田洋介先生が「長寿は家族の誇りであり、一族の精神的支柱になる」と高齢者を励ました。子どもは親の生きた年齢まではがんばろうと思うし、もし病気になったとしても、我が家は長生きの家系だから大丈夫と自分を励ますことができる。もっとも、もし親が短命であったら、子どもは親の分まで長生きしようという意気に燃えるかもしれない。

人口の1割を占める後期高齢者が長寿高齢者と変わることは喜ばしい限りだが、呼び方が変わっても、制度は変わらない。老人問題をわが身に引き寄せると深沢七郎の「楢山節考」を思い出す。敬老会でこのようなことを考えるのは不謹慎かもしれないが、わが身個人としては、天命とはいえ、ほどよい時期に死を迎えたい。