食大混乱時代①

米粉加工会社「三笠フーズ」(大阪市北区)の事故米転売問題で、大阪府は14日、日清医療食品(東京都千代田区)が府内の医療・福祉施設に納入したもち米の回収分から、有機リン系殺虫剤メタミドホスが検出されたと発表した。検出量は基準値の2倍に当たる0.02ppmだが、府は「健康に影響はない濃度で、被害の報告はない」としている。この問題をめぐっては、京都市の保育園や介護老人保健施設に納入されたもち米からも同量のメタミドホスが検出されている】

さらに【大阪府によると、日清医療食品は5月から9月にかけて700キロのもち米を府内の米穀販売業者から購入。255キロを府内26カ所の医療・福祉施設に納入した。241キロは既に消費され、米穀販売業者に返品された14キロのうち、府内の病院1カ所の在庫2キロからメタミドホスが検出された】ですって。

日清医療食品株式会社を調べてみると、この会社は東京都千代田区に本社を置く病院、医療施設および福祉施設などに対し、食事サービスを行う企業。日清製粉グループ本社日清食品日清オイリオグループとは無関係。病院・福祉施設への食事サービス業界において、マーケットシェア30.7%(2005年度)。2位(8.7%)以下を引き離し首位を独走。これは、日本の飲食業界全体の売上高としても第4位に入る。2006年3月期の売上高 は1,563億円、経常利益は159億円だ。

病院の食事、食費、食材。どういうルートで、いくらで納入されているのか、患者はそんなところまで知る余裕もないが、医療現場が一大産業になっていることは事実だろう。病気を治すのに入院して、とんでもないものを食べさせられているとは皮肉。医食同源という見識が、医療関係者にないのが不思議だ。きちんと栄養士がいて、入院患者ごとのメニューはあるのだろうが、原材料が汚染されていてはどうにもならない。経済を優先して不健康で貧しい国になる。

東京で病院食に有機野菜を!という運動をしている人たちがいる。今もがんばっておられるだろうか?