野菜の値段

newmoonakiko2008-10-09

仲買人の利益、小売の利益、運賃を差し引いたのが、生産者価格。どんなによい野菜を作っても、生産者の利益は増えない価格の決め方は、おかしい。と、若い野菜販売担当者は言っている。

「なんのかんの言っても、売る物がなくては流通業者は成立しない。僕は、生産者さんのいう値で買わせていただく。でも、そうすると僕の給料が稼げない」。あとは、量をさばくしかない。小さな会社が、ポリシーを持って、有機野菜を取り扱うのは、とても大変なのだ。

三浦大根の最盛期、彼は朝の5時から夜の11時まで働く。(労働基準法に照らして、残業代などを加算にしたら、野菜の値段は今の倍以上にしなくてはならない)。特に雨の日は、つらくて・・と。そういえば、入社1年目の冬から春にかけての彼は、めっきり口数が減り、目つきも険しくなっていた。「有機野菜の販売なんて意味ないじゃん」とふてくされていたのだが。

でも、今日会った彼は、24歳のはつらつとした青年に戻っていた。喜んで売ってくれる生産者と喜んで食べてくれる消費者がいるというのが、肌で感じることがあるのだろう。有機農家に育てられているのか、一段と逞しくなった。苦労は多くとも、必ず報われると私も思いたい。


700gのカボチャ。うまいすよ、食べてみてよだって。