[食］ＦＤ生姜

高知の無農薬生姜をフリーズドライ化してくれたのは、信州一味噌の宮坂醸造。だいたい、素人が何かアイデアを出したとしても、試食用すら作る手立ては少ない。少量の生姜をスライスと粉末状にＦＤしてくださるというではないか。こんないい話に乗らないわけがない。

そして、今日、間さんの生姜が装いを変えて送られてきた。封を開けた時の香り、風味ともに当たり前ながら悪くない。二次製品とまではいかないが、これを上手に生かして、多様な商品ができるような気がする。昔は、地場の農産物を生かす小さな食品加工場がどこの町にもあったのだが、今ではすっかり火が消えてしまった。

同封されていた「しょうが風味　五穀スープ」。こちらは、玄米、大麦、きび、ひえ、あわにワカメ、ねぎ、しいたけなのど、ＦＤ野菜が入っていて、お湯を注いで4分で出来上がり。カップのものもあって、人気商品なのだそうだ。ミ子ちゃん印の味噌屋さんだが、今や、こういったインスタントの味噌汁やスープの売り上げのほうが多いという。ただし、原料は、海外の自社農場で生産された野菜なのだそうだ。

農業にはどうしてもロスが出る。もったいない精神でもいい。国内の農業支援でもいい。農家が再生産可能な価格で引き取って、斬新な企画で商品化するのも、食品製造会社の醍醐味だろう。そのツボは、品質のよい原材料にあることには間違いない。これからの時代、加工品といえども、顔の見える関係が問われる。

ともあれ、間さんにこういう生かし方もあると教えてくれた宮坂醸造さんに感謝します。投資先を考えている奥様方、宮坂醸造はどう？