[食]フランドン農学校の尾崎さん

newmoonakiko2009-03-03

「農を変えたい!全国大会in今治」。農をめぐる局面がかわりつつあるのではと思わせるものだった。まず、有機農業の担い手が、50代、40代に世代変わりしていることだ。パシリテーター役は団塊の世代の尻尾という年代。たとえば、司会をつとめた尾崎零さん。大阪府豊能郡能勢町で、有機農業を始めて30年。国際有機農業映画祭で上映されたドキュメント映画「フランドン農学校の尾崎さん」。<命・循環・調和のバランス>をモットーに手作りのログハウスで軽く快適な暮らしぶりが若者の心を掴んでいたっけ。

こんだけ苦労しましたでは、若いもんはついてこない!こんなに楽しいぞって言わなくちゃ。苦節60年、変わり者と言われた第1世代のお陰で、こういう有機農業者が生まれてきたことは、喜ばしいことだと思う。もうひとつの会場では、「有機農業をはじめよう!」の基調報告は、山下一穂さんだったが、こちらも若者たちの熱気が溢れていた。

大学紛争などを経験した世代のエネルギーが、有機農業へと向かわせたのはそれなりの理由があったわけだが、今の若者たちにはそうした政治的意図は見えない。純粋でマイルドな農的志向は、大人にとっては皮肉ではないかとも思えるが、素直に信じてもいいかも、とも思う。尾崎さんも山下さんも、けったいなおじさんだが、その上の世代のおじさんたちもまだまだ熱く、なんのことかはわからないが喧々諤々やっていた。

小田原でも、有機農業団体が集まって、いよいよ有機農業推進協議会が発足する。小田原には、有機JAS農家が26軒もあると聞いてびっくり。ミカンやキウイ、梅などだ。ちなみに今治市では2軒だ。モデルタウン事業計画づくりも終盤になって、ここでもさまざまな意見が交換されていた。すべては、人と人とが出会うことから始まるのだということを再認識。有機農業で地域おこしも夢ではない。