いのちを支える

4月から小田原市立病院に待望の「救命救急センター」がオープンする。今までは、車で40分以上かかる伊勢原市にある東海大学医学部付属病院に搬送されていた。救急車の中で状態が急変する人も多かったかと思う。神奈川県内には、12ヶ所の救命救急センターがあるが、人口の多い横浜市川崎市に集中して、小田原をはじめとする県西部にはひとつもなかった。逆に言えば、東海大病院に緊急の患者が集中していたのだろう。常勤医師3人、ベット数は20を予定しているという。「いのち」に関わる救命救急センターの設置は、小田原だけではなく近隣の住民には朗報だ。お世話にならないようにしたいものだが、ともかく感謝したい。

というのも、岩手県知事は県立6医療機関の入院ベッドを廃止する無床化計画に関連し、とりあえず4月から無床化される5地域診療センターから患者や家族などを基幹病院に無料送迎するマイクロバス5台の購入費(2300万円)を計上した補正予算案が、議会で否決されたとして即刻、再議書を議長に提出。再議権を行使する際、知事が土下座したというニュース。自治医療機関の経営難と医師不足は、そこまでという感じだが、無床化にしない予算案を通すために土下座するならわかるのだが、これはいただけない。

医療が切り捨てられる時代に医療体制を充実させようという小田原市と医師会の皆さんに期待したい。