[食]非常時に役立つ知恵

newmoonakiko2009-05-06

5月の連休も今日でおしまい。どこにも出かけないで、3食×5日=15食分を料理して、我が家の冷蔵庫は空になった。残っているのは、冷凍庫にご飯、パン。コーヒー、紅茶、日本茶、ほうじ茶、小麦粉、煮干、削りぶし、昆布。冷蔵庫には味噌漬けの魚一切れ、豚肉100g弱。ラーメン1袋、明太子1箱、梅干、らっきょう漬、味噌。ごまのドレシング。野菜ボックスにレタス、キャベツ半分、筍1本。いつ買ったか不明の固まったチーズ。夫がいたら、嘆き悲しむだろう。食べる物がなくなったぞ。いや、まだあるよ。

ちなみに冷蔵庫に入れていない野菜が、さといも、人参、長ネギ、ごぼう、タマネギ、生姜、ニンニクいづれもひとかけら。夏ミカン1個。調味料は、黒砂糖、みりん、酢、醤油、自然塩、コショウ、七味唐辛子、ごま油、蜂蜜。七分米、玄米、赤米、黒米、あわ、もち米。黒豆、大豆、切干大根、各種かんづめ。緊急用非常食も整理してみた。

すっきりした冷蔵庫を前にして、私はちぃっと罪の意識にさいなまれる。だって、息子たちの胃袋を通して残り物を処分したわけでして。でも、大丈夫。本能で腐ったものとそうでないものは見分けがつくから、お腹を壊すものは出してません!

しかし、ど、どうしても買いすぎてしまう。最近では、家の魚を腐らせて、外で魚定食を食べている。これはいただけない。いつも、深く反省している。

魚柄仁之助さんのベストセラー「冷蔵庫で食品を腐らす日本人」は、なかなか読み応えがあった。飽食の時代は、我が家の冷蔵庫の問題だったのだ。確かに大型冷蔵庫に大量の食品を買い込み、果ては腐らせる、これをよしとする時代は終わった。しかし、今度は、生存に必要な食をどう冷蔵庫に入れておくか、その質と知恵が問われる。新型ウィルス対策には、2週間分の食料確保が必要とあるし、地震の時も同じだ。魚柄さんによれば、なんでも保存食にしておけばよい。確かに生のままの大豆があっても、かじれない。鯖の切り身をそのままにしておけば腐るが、塩を振っとけば、かなり持つ。

ところで、魚柄仁之助さんには、南足柄市の某診療所で話を聞いたことがある。もう、20年近く前になるが、このとき、小田原から連れ立っていったのが、京都の美容師・牧野裕子さんだった。彼女は、昔の女性の髪がどう洗われていたかを紐解いて、酢で洗うことを提案し、一躍有名になった。牧野さんは、今では七輪生活だと漏れ聞く。今はやりのスローライフの元祖のふたり。当時から友達だったのかしら?

年下の彼らに生活指南を受けるとは思いもよらなかったが、日本人の素晴らしい知恵が、彼らに脈々と受け継がれていることは確か。しかも、非常時に役立つ。そう、いまや非常時なのだ。「うおかつ流台所リストラ術 ひとりひとつき9000円」なんて、実際に現実味を帯びてきたし、牧野さんの持論、髪はお湯で洗いリンスはお酢。あなたの髪は、シャンプーを使ったときよりも、ふさふさになるなんて悪くない。息子よ、シャンプーがないと大騒ぎしなさんな。夫よ、まだ数日大丈夫。おやつにパンの耳を揚げて食べたよ。おいしかった!