助け合いのシステム 

newmoonakiko2009-05-20

福祉クラブ生協とは、耳慣れない言葉だが、1992年神奈川県で誕生した。HPによれば、長年住み慣れた地域を離れることなく、地域の中で育んできた人間関係を保ち、たすけあいながら自分らしく暮らすための「在宅福祉支援システムづくり」をワーカーズコレクティブ(以下W.Co)と共に進めていくとある。 2009年度5月現在、17業種、81団体のW.Coが地域で活動していて、「世話焼き」「家事介護」「食事サービス」「移動サービス(車による外出介護)」「施設サービス」「子育て支援サービス」「後見サポート」などの各種W.Coが自ら参加する福祉として、地域社会に根付くことによって、市民の多様な福祉二ーズに対応し、たすけあいの営みを広げている。

今日は、福祉クラブ生協が運営する老人福祉施設「コア北鎌倉」を取材してきた。安全な食材の提供と共に「福祉」を目的とする生協は、全国でも珍しい。20人のご老人が入居されており、26人のワーカーさんによって運営されている。個室だが、共有スペースも広く、まるで1つの家のようだ。自分たちのお金を出し合い、自分たちの理想の施設を作る。運営も自分たちで担う。ものすごいエネルギーがいることだが、挑戦するにたる仕事だろう。

入居のご老人の平均年齢が、80歳後半になり、担い手が、60歳近くになっている。この施設も、このままだと老々介護に近くなってしまう。若い働き手がどうしても欲しいが、それがままならない。助け合いの精神はあっても、ワーカーズコレクティブという賃金体系では、経済的に成り立たない。そんな経済情勢もおおいにある。やはり、団塊の世代が、福祉の担い手にならなくては、立ち行かないのかもしれない。我々に老後はないのかも。