お別れ

今日で教室が終わるので、子どもたちにお別れの手紙を書いた。ひとりひとりに書こうかと思ったが、たかだか1民間の先生なのだ。おこがましいので、それはやめた。ただ、中学生がその文章を読んで、「ああ、先生らしいな」と言ってくれたのはうれしかった。彼女は、5歳から通って今年14歳になる。9年間付き合っていれば、子どもだって身近かな大人の考えていることぐらいはわかる。

来週の火曜日は、お別れパーティだ。まず、机に書いた落書きを消す。きれいに掃除して、型どおりのセレモニーをしたら、ガレージセールだ。少しづつ求めてきた本がかなりの量になっている。子どもたち、それぞれ好きな本を持って帰る。たった、7人から始めた教室が、こんなに長く大きくなるとは思いもよらなかった。地域のみなさんに私自身が育てていただいたように思う。ありがとうございました。28日は、一日中開けているので、寄って下さい。

子どもたちは、最後の先生は、泣くだろうと予想をしていたらしいが、いつも通り、「やんなきゃ、帰さないぞ」とお尻を叩くばかり。ところが、腕白なのに本好きなY君に「バラの花束の代わり」と言って差し出された「ハンカチ」に不覚にも涙ぐんでしまった。Y君の口から「バラの花束」は予想だにも
しなかったのだ。別れのプレゼントに「ハンカチ」とは古典的だが、悪くないなぁとしみじみ思っている。