ヤンキーの子でも

昨日の続きになるが、勝間和代と一緒に座談会に出たのは、作家の林真理子、漫画家の西原恵理子である。林真理子55歳、西原恵理子45歳、その中間あたりに勝間和代がいる。3人とも子どもがいる既婚の女性たちだ。今回の選挙をどうとらえているか、という話なのだが、精彩を欠いていたのがやはり林真理子。子どものいない独身者には、子ども手当ては増税になる、ヤンキーの子どもに私の税金を払いたくない、と友達が言っている。と発言している。

バブルの時にいい思いをして気がついてみたら女一人。小金持ちのおひとりさまの発言なのだろう。自分は子どもを産む運命になかったからと、東南アジアの子どもたちをずっと支援している友人がいるが、彼女ならなんていうだろう?

一方、10歳年下の西原恵理子は、子どもたちの将来がないなら日本に見切りをつけてどこかよその国に行ってやる!と勇ましい発言をしている。日本の将来に対する危機感が林とは違う。ぼんやりした発言をするのは林真理子の役どころだから、その意味では当然かもしれないが。翻って、わが身を考えると、私がどうやって死ぬのだろうということよりも、息子たちがどうやって生きていくのだろうかという方が、数倍も重大な問題である。

老人にお金をばら撒いてきたのが、自民党の政策である。が、年金、医療費問題、うまくいかなかった。支える側に手厚い保障を行う方向に転じていい。ただし、子どものための手当てが、その日の食費に消えていき、授業料まで回らない家庭や、お金があっても子育てを放棄する家庭もある。もう、個別に対応していく時間もない。給食費も授業料も親の口座を通さない。子どもの権利を守るにはそのぐらいしないと間に合わない。

近い将来、ヤンキーの子どもたちが、いやがおうでも林真理子の友人を支えるようになる。共に生きるとはそういうことだ。