除草剤が効かない

NHKクローズアップ現代で除草剤が効かない"スーパー雑草"が拡大しているという話題が放送されていた。宮城県では田んぼでは"オモダカ"という雑草が繁殖してコメの収穫に影響が出ているという。 同じ除草剤を散布し続けたことで雑草が抵抗性を獲得してしまったのだ。人間の肝臓と同じ解毒作用を持つ雑草も現れたという。種を絶滅させることは反自然であり、草からいえばなんとしても生き延びようと強くなるのは当たり前のことだ。

ようやく、こうした除草剤の問題がテレビで紹介される時代になったのかと思う。農家からみたら、草とりの過酷な労働からの解放は革命的なことだったろう。でも・・・除草剤のない時代の伝統的な農法はすたれ、苗を植えて草が生える前に除草剤をまいて、害虫が発生する前に農薬をまくというのが当たり前になってしまったのではないか。自然をみない、農薬会社と農協が指導する農業は限界ではないか。アメリカは、雑草の逆襲にあくまで挑戦しようとしている。

草を抑える技術は自然農法や有機農法を行う農家にはある。有機農業推進法ができても、農水省有機農業を本気で進めるのかどうかわからない。しかし、スピードをあげないと、自給率どころではなくなる。国民総出の草刈りでもいい、そのぐらいの覚悟で、農業の転換をはからなくては。