[暮らし]阿修羅ブーム

newmoonakiko2010-03-07

「春の東京、3つの顔に会いに行く」。なかなかいいキャッチコピー、3つの顔に6本の手。昨年、阿修羅ブームに巻き起こした「国宝 阿修羅展」のキャッチコピーである。なんと東京(東京国立博物館)、福岡(九州国立博物館)、奈良・興福寺の3ケ所で、あわせて191万人の善男善女が足を運んだと言うのだから、驚く。11月23日は最終日で、たまたま奈良にいたのだが、長蛇の列に驚いたものだ。

今日は、この空前の入場者を記録した展覧会をプロデュースした興福寺国宝館館長の金子啓明さんの話を伺った。金子さんによれば、「仏像と対話する」ことを目的にしたこと、そのために舞台装置を工夫したこと、若い人たちを巻き込んだことなど、実に興味深かった。マルチタレントのみうらじゅんが、テレビの深夜番組で、仏像ブームに火をつけたらしい。つなみにこの人「仏像の見方」という本も出している。

しかし、このブームが日本人の宗教観と関係があるとは思えない。私20歳の時、「阿修羅像」をデフォルメして文化祭のポスターにしたっけ。奈良の国宝館に鎮座するのではなく、自ら人々の中に近づいていったのは、いかにも阿修羅像らしい。191万人のひとりにはならなかったが、近いうちにゆっくりと対話したいものだ。

しかし、相変わらずイケメンですね。