日陰の庭

近所にとても美しい花のコンテナ栽培をしている人がいる。話を聞いてみると植木屋さんだそうだ。さっそく、寄せ植えの秘訣を伝授してもらったのだが、日当たりがいいかどうかで植える花が違う。日陰が好きな花もあるので、それを植えてみたら言われた。その上、ご親切にも「日陰の庭のシェードガーデニング」(奥峰子著)を貸してくれた。ベルギーのカルムタウト樹木園では、桜の木の下にヒマラヤユキノシタやヒース、ギボウシなどが植えられているそうだ。

日陰に良い植物というとインパーチェンス。春先のクリスマスローズ。このふたつは、色があるが、ほとんどは地味な草花だ。しかし、日本の庭には日陰の花がよく似合う。日本でもガーデニングブームだが、私にはいまひとつピンとこなかった。日陰の花を大切にしなくなったからなのだなとその理由がわかったような気がした。日がさすところにしか、花を咲かせられないというのは、思い込みじゃないのかな。街全体を陰影のある庭にするガーデナーがいたらいいな。