梅の凍霜被害

小田原市のシンボルでもある梅が3月29日から30日にかけての降雨後の気温低下による凍霜害で大きな被害を受けた。市内には400戸近い梅農家があり、栽培面積は100ヘクタールを超える。被害額は、1億ともいわれている。梅の実はまだ直径1cm程度の成長途中で、低温によって成長が止まった。ことに小田原ブランドとして人気がでてき十郎梅は、花が咲くのが早いために被害をまともに受けたという。

あんなにかぐわしく咲いた梅が、実を結ぶ寸前にいのちを絶やさざるをえない自然の厳しさ。この厳しさを受け入れざる得ない農家の嘆き。今日ある会議で梅農家の石綿敏久さんが、「いつもは、田植えの時期は梅の収穫で忙しいが、今年は収穫する梅がないから、市内の学校の田んぼを有機栽培にするお手伝いができるよ」。1ケ月前「これが、ぼくの梅畑だよ」といとしげに教えてくれた石綿さんにそういわれて、「あ、あの梅を・・・収穫できなかったんだ」と実感した。経済のことはいわずにできた時間を他の人のために使うというこの人になんとか連帯したいと思う。

梅はないが、石綿さんのキウイはまだある。ぜひ、買って!私の知る範囲では、ジョイファームにも梅農家が多い。いずれも全国でも珍しい有機JAS認定梅農家だ。しかし一番大変なのは梅専業農家だろう。小田原市民としてどう支援したらいいんだろうか。たとえば、小田原の梅干店で梅干を買うとその1割が梅農家に支払われるとか。梅干し店は、梅がなくては梅干しが売れないだろうから1割を農家に還元してもいいかな?あるいは、消費者に1割高く売ってもいいのかな?市内の梅干しやさんの梅干しの在庫がなくなったらすごい。