[食]合同慰霊祭

宮崎県で27日口蹄疫終息宣言が出た。翌28日には、牛や豚の合同慰霊祭が行われた。牛や豚を土に埋葬するときの飼い主の心情は察するに余りある。牛や豚だって無念だったろう。

「どうして?」

「どうなるの?私たち」

不安でいっぱいだったろう。

牛も豚も土にかえる。でも、「不安」「恐れ」「嘆き」は、この世の中に残る。

農水省では、発生の原因、経緯などをまとめていると聞く。新聞で読む専門家の意見なども、問題の核心には触れているように感じられない。しっかりとした防疫体制を作る、隔離するといったことはわかるが、どういう方法でなにを食べさせて飼育するのか、根本的な解決策はまだ提示されていないように見える。ウィルスを完全に封じ込めることができるのか、もしできないならばどうすればよいか、たくさんの牛や豚が犠牲になったのだから、真剣に考えてもらいたい。悪臭を軽減させるボランティアで宮崎に入った知人は、「戦場だった」と言葉少なに語っている。27万頭というのは、宮崎県民の4分の1の数だが、牛や豚の身に起きることは人間にも起きる。