[暮らし]春の夜に

ピントがあっていませんが、今年もふいに出くわした沈丁花です。この花、挿し木で増えるので、母がいっぱい増やしていたっけ。その母は、いつもは従順な人なのになにかの拍子に父と大喧嘩をして、庭に茶碗をなげるのが常でした。ただならぬ雰囲気の止めをさすように。
ガャチャ〜ン・・・・・・。
しばらくの静寂のあとに茶の間にいくと、なにごともなかったように父と母が座っている。庭から漂う沈丁花の香り。息をつめて様子を伺っていた子ども心をその香りがゆるりと包む。春の夜のよくわからない大人の世界だったなぁ。今でもわからないけど。