[俳句]震災俳句

朝日俳壇で緊急募集した震災の俳句。
ものの芽の天地裂くとも萌え出でよ 斉藤哲哉
生きていて生きているだけで燕来る 飯田操
春の海津波の牙に変りけり 横田貞子
避難所の春の暖炉の明かりかな 浜崎素粒子
ファンロンバイEU大統領の俳句
嵐去り後に残るは優しき心
いずれも3月の句だ。

若葉して海神怒る何事ぞ
明治29年6月15日、M7.6の三陸地震で30メートルの津波三陸海岸を襲う。その時の正岡子規の句だ。
えむえむ関東という冊子の中でNPO法人関東EM普及協会の久森譲二理事長が、関東歳時記でこう書いている。

・・災害「実況俳句」は下品(げぼん)であることは時間と共に明らかになる、と。朝日俳壇で選ばれた句をさしているとは思わないが、悲惨な状況の奥にある「神の視座」までを表現できる言語を獲得するには至らない。もちろん、俳句だけではなく、政治も文学も哲学も宗教も同じだ。

海神怒る何事ぞ の答えを出さなくては。いや、すでに答えがある。むごい答えが。