[暮らし]グル

「あんたち、グルだったのね。」って言ったことある?
ある。だいたい、女子中学生のころの話ですね。

大人になると誰が敵で誰が味方かあまり考えなくなるのは、大方長いものにはまかれろという知恵なのかもしれない。か、あまりにも複雑で国のいうこと、学校のいうこと、学者のいうこと、マスコミの宣伝に洗脳されたほうが楽になる。自分の脳で考えているとしても、それを組み立てる情報がすでに操作されているとしたら、どうなるのだろうか?

今、1000億円かけて福島県民の健康調査をおこなうというが、この県民健康管理委員会の委員長である山下俊一長崎大学院教授は原子力損害賠償紛争審査委員の委員でもある。健康被害の科学的調査を行う立場と賠償決定の立場の兼任って何よ。あきらかに利害の対立がある。本当に県民のためになる調査になるのか疑問だ。

チエルノブイリ事故の被曝については、国際原子力機関IAEA)と国連科学委員会(UNSCEAR)によって被曝の事実は隠蔽され、今でもあるはずの膨大なデータは公開されていない。科学が市民のためにならない構造は、一国家の問題ではなく、やはり誰が原発で利益を得ていたかによるのだろう。願わくば、日本の総理大臣がグルでないことを祈る。そして、県民健康管理委員会に県民の代表が参加すること、第三者機関が健康調査を行うこと。原発事故の問題は自分の環境や健康を国任せにしていた結果なのだから、今からでも遅くない、環境への主導権を取り戻そう。取り戻したい。