[食]福島産桃

例年ならば何の問題もなかったのに桃を作るのも、桃を売るのも、桃を食べるのもある種の覚悟が必要になってしまった。化学肥料は使わず、農薬を極力使わない安全でおいしい桃は、この時期都会の大手高級ストアでひっぱりだこなのだ。なのに福島産ということだけでお客は買わないと販売側はけんもほろろだ。しかし、客にすれば、なにもこの時期に福島産の果実を買うことはない。君子危うきに近寄らずといったところか?

桃やりんごを栽培することで暮らしを支えている渡辺さんが、福島第一原発の事故の重大さを知ったのはずっと後のこと。例年と変わらぬ農作業は続いていたことになる。桃の放射性ヨウ素の基準は、1キロ当たり500ベクレルだが、横浜市の?同位体研究所の検査によれば、不検出(20ベクレル以下)となっている。不思議なことに同じ地区でも、ネクター用の基準300ベクレルを超えたため、出荷ができない桃もある。

同じように放射線が降り注いだ土壌でも、放射能の汚染度は違い、作物への影響も異なる。ここに何か法則があるのかないのか、誰か調査しているのだろうか?残念ながら、ほとんどの人が体内被曝をしてしまったのだから、−からまた健康を取り戻していかなくてはならない。人間は食べなくては生きていけないのだから、土壌の回復のためにあらゆる知恵を出さなくては。有機農家こそ、土壌について一番知っている。薬では土壌は回復できないことも。

あかつきが完売。お盆用の桃だそうで、私も実家に送った。仏壇に飾られただろうか?
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